Baseball Cap by BOOL.. published on 2016-01-22T18:02:59Z ゴムの焼ける臭い 古くなった蛍光灯がちらつく 笑顔で言うことをききます でも暗闇ではあなたを狙っています 当たり前だ 私達はあなたと違いますが そんなに変わりません 砂と岩だけの道を彷徨っている 酷く空腹だった私に その少年は 果実の木が なっている場所教えてくれた 教えられた場所に着くと 確かにおいしそうな実のなった木が1本 早速実をもいでむしゃぶりつこうとしたそのとき 後ろのほうで視線を感じた 振り向くと 一頭のロバが立っていた その果実は食べてはいけません この果実にはとても強い毒が含まれています あなたは さっきそこにいた少年に 教えられてこの場所に来たのでしょう あの少年はいつもあそこで獲物がくるのを狙っているんです 逃げなさい ロバの忠告通り私は果実を諦めその木から離れた と思わせて 岩陰からロバの様子を見ていた するとロバは私の捨てた果実を迷い無くむしゃむしゃとかじりついた そうかあのロバ 果実に毒があるなんて嘘で独り占めしようとしていたんだな 私は岩陰から飛び出してロバに近づいた しかしそのロバは二度と動くことはなかった そうだ はじめからロバなんんていなかった 私はただ郊外のショッッピングモールを全裸で闊歩していただけだった Genre poemcore